2012.02.23
湊かなえ 著 『少女』を読みました。
湊かなえさんと言えば『告白』ですね。。。
映画しか観てないですが、相当面白い作品です。
それに負けず劣らず…面白い!の一言です。
主人公は二人の女子高校生。 友達だけど関係は希薄。
お互い何考えてるのか分からないし、気持ちを伝える気もない。
きっとそんな事すら面倒臭くなっている、ごくありふれた女の子。。。
そんな二人が別の女友達の、「親友の死を目撃した」発言によって、
「人が死ぬところを見る」事に急激な憧れを抱き、
夏休みに奔走する…というなんともダークな内容。
一方は老人ホーム、もう一方は小児病棟で、
ある親子を通じて伊坂幸太郎ばりに(笑)リンクしていく。
友情と命の大切さを言っているかと思えば、
高校生特有の残酷さと愚かさもしっかり描かれていて、
それより酷い大人の醜さを蹴飛ばす痛快な部分もあって、
最後はどんでん返し。
時間も忘れて一気に読み終わってしまった。。。
これは必読ですわ。
やっぱ『告白』も読もうかなぁ。。。

2012.02.20
『恋の罪』@銀座シネパトスに行ってきました!
ずっと観たかったんだよねぇ。。。
といいつつ一人で映画館行くわけにはいかないし
かと言って彼氏と二人、たとえ家でDVDでも微妙。。。。と思ってたら
ちょうどまっちょさんに誘ってもらい、女4人で酒持ってGO!w
マネキン死体とか幽霊?とか裸でいらっしゃいませ辺りは意味分かんなくて笑ったけど
その他の女の生き様は正直、笑えなかった。。。
男には分かんないだろうけどあれはある意味リアルだなー。
富樫真さんがすげーキレイだった。やはり私はスレンダー美女が好き。
アンジャッシュ児島さんが出てたんだけど、彼も気持ち悪くて良かったです。
いるんだよねーああゆう勘違い男w
タイトルの「恋」ってのはちゃんと理由があるらしいよ。
少なくとも普段使ってる「恋」とはかけ離れた話でした。
女同士で観て笑うための映画です(・∀・)!
2012.02.18
小川洋子 著 『海』と『薬指の標本』を読みました。
小川洋子さんの作品は「博士の愛した数式」を映画で観た以外、
初めて読んだんだけど、ヒューマンだけどちょっと暗くて、恋愛なのかなんなのか、
ビミョーなところを突いててとても面白かった。
『海』は、短篇集で、
中でも「バタフライ和文タイプ事務所」って作品が
性器系の論文を制作するための活字を扱う話で、
性描写はないのに、エロくて面白かった。
『薬指の標本』も若干近いものがあって、
狂おしくて静かな恋愛観が良かった。
静かで淡々としてるのに退屈しない、
私が言うのは変だけど、上手だなぁーと思いました。
他の作品も読もうと思います☆

2012.02.11
恩田陸 著 『朝日のようにさわやかに』を読みました。
短篇集で、ホラーやらミステリーやら懐古的メルヘンなお話やらいろいろ。
一番最初の「水晶の夜、翡翠の朝」は、
「黄昏の百合の花」などの水野理瀬シリーズの一編らしい。
ヨハンはイケメンすぎて惚れた。
「あなたと夜と音楽と」って話が一番お気に入りで、
ラジオパーソナリティーの二人の会話だけで成り立っていて、
恩田さんらしいちょっと演劇っぽいミステリー。
実際舞台でやってみると面白いだろうなーと思います。
あと「淋しいお城」。
淋しい子供をさらうトリッキーなみどりおとこが魅力的。
さらわれたらどうなるのか?みどりおとこの正体は??
ちょっとグロテスクでファンタジーなところが好きです。
他のお話もすごく面白くてあっとゆうまに読破。
最近退屈してスリルが足りないって方にオススメですw

2012.02.04
宮部みゆき 著 『蒲生邸事件』を読みました。
受験生が、旧蒲生邸のホテルで火災に遭い、
ホテルに泊まっていた客である“時間旅行者”に助けられ、
「二・二六事件」の真っ只中の蒲生邸にタイムスリップするというお話。
「二・二六事件」って名前しか聞いたことないイメージで、
歴史の授業でもほとんど取り上げられてないと思うんだけど。。。
今みたいに便利なものはなく、
職業の自由も言論の自由も、男女の平等もなかった時代。
病気になってもお医者に診てもらえるのは裕福な人に限られる。
どんなに寒くても暖房もないしお湯も出ない。
考えるだけで、寒いよ、今まさに…極寒の季節だからね。
そんな中でも、確実に、懸命に生きている人はいた。
下手すりゃ今もまだ生きてる人もいるかもしれない。。
よく考えると、本当にそこからの日本、激動なんだよね。
平和ボケしてる私たちは絶対生きられないような。
お話の論点は、その歴史を、時間旅行者が変えられるのかって事。
まぁ、お話の中では変えられないという事なんだけど、
人一人の命を救ったり、人の行動、事件の内容を少し変える事はできる、
なぜ、なんのためにこの時代にやってきたのか、その理由を突き詰めていく内容で、
登場人物の将来を、現代に戻ってきた主人公が解き明かしていく。。というお話。
あまりというか、歴史はすごく苦手なんだけど、
「日本は一度滅びた」という歴史的事実を、初めて実感した気持ちになりました。
今の日本は間違いなく恵まれていて、
でも精神的には貧困な時代と言われている。
それでも今の時代に生きなきゃいけないし、その中でできることも確実にあるのだな。
とりあえず、誰か一人でも、大切な人を幸せに生かしてあげられる人になりたいな。。。という感想でした。
